看板のお役立ちエピソードをご紹介!
知らなかった!光る看板を作る時の注意点とは?

知らなかった!光る看板を作る時の注意点とは?

以前、飲食店舗の看板を制作したことがありました。大阪駅から徒歩圏内の「東通り」という飲食店が軒を連ねる商店街の居酒屋さんです。お鍋が食べられるお店で店舗も大きく、メニュー数も多い、比較的規模の大きなお店でした。

お客様からは「今の看板のデザインを刷新したい」「どんな店かわかるようなデザインに」「目立つように」というご要望をいただきました。看板の大きさは、一畳程度の大きなもので、店舗入り口の壁に貼り付けるタイプのものでした。依頼を受けてから、お店のメニューやおすすめポイントを調べたりして、それら情報を看板でわかりやすく表現できるよう、コピーやデザインを考えていきました。

デザインの初稿ができた段階で、一度現地に行って、実際にそのデザインがどんな風に見えるか、確認することにしました。お店の前まで行って、作ったものを看板の土台に張り付けてみます。そこで、ようやく気付いたことがありました。その看板は、中に電球が埋め込まれていて、看板が光るようなっているタイプだったのです。このタイプの場合、デザインされた紙を、看板の上から貼るだけでは、紙が光を透過せずに、光を遮る形になってしまい、まっ黒の看板になってしまうのです。

看板のデザインやコピーばかり気になっていて、実際の看板の土台がどのようなものなのか、確認するのをすっかり忘れていたのです。このように電球が埋め込まれている看板の場合、どうすれば綺麗に仕上げることができるのか、すぐさま調べました。看板の印刷会社に行き、事情を説明すると「バックライトフィルム」という特殊なフィルムを使用し、これに印刷する必要があることがわかりました。このフィルムは、光を透過する性質がある特殊なフィルムです。ですので、もちろん普通に印刷するより、コストはかかります。お客様からの依頼料としては、バックライトフィルムの料金はいただいていなかったので、まずはお客様に事情を説明し、追加コストがどうしても必要な点と、それに了承していただけるように交渉しました。

その後お客様からは無事了承をいただき、バックライトフィルムに印刷して納品する方向で進めていくことになりました。その後、順調に看板のデザインも完成し、バックライトフィルムに印刷して看板を仕上げることができました。「今の看板のデザインを変えたい」というお客様の要望だったので、そのことに意識がいきすぎてしまい、今の看板はどういった仕様になっているのかをもっと早くに確認していれば、初期段階でコストの説明をお客様にできたし、こんなに慌てることもなく進行できたと反省しました。この事をきっかけに、看板のデザインを依頼された場合、まずは看板の仕様をお客様としっかり確認するようになりました。